白猫プロジェクト ストーリー解体書 エーベルハルト・ロイヤル思い出ストーリー編

・あらすじ

 王様の国から来た王様であるエーベルハルト、アイリス達から王様の国について質問されるも、答えず質素な姿だとアイリスと主人公達の服装に驚いていた。

 限りなく伝承に近い姿をしていると話すエーベルハルト、アイリスを平民様だと考えるもアイリスはたぶん違うと否定する。それを気にせず、手袋をしている主人公に対して芋堀り用の手袋だと考え、彼を石碑に描かれていた農民様だと考える。平民、農民どちらも架空の生き物だと考えていた模様。

 その会話を聞いて馬鹿にしているのかと怒るキャトラ。それを見たエーベルハルトはグレイルジャガーよりも小さい猫を見たことないと話し、スラムにだけ生息するどら猫だと考える。

 王族以外の者と触れ合うのは初めてだと言って、平民様(アイリス)農民様(主人公)どら猫様(キャトラ)を大変尊敬していると語り、良き信頼関係を築いて欲しいと頼むエーベルハルト。自身のことはカシミヤ、ビクーニャ、オーストリッチ好きな様に呼んで欲しいと言っていた。

 

 かかとでマントを踏んづけて何度も転ぶエーベルハルト。その様子を見たアイリス達から心配されるもいつものことだと回答していた。

 本当に王様なのかとキャトラに問われると、正真正銘王様の国の王様だと答えるエーベルハルト。王様の国について聞かれると、ルーンの恩恵で資源が豊富で世界有数の財力を持った国であり、国民全てが王様の国だと解説した。

 国民全てが王様ならば国として機能しないのではとキャトラに問われるとそれぞれの王が役割を持って働き、その分野のエキスパートとなることでより良い暮らしを保っていると解説した。エーベルハルトは毎日何かと張り切っている張り切り王。

 エーベルハルトが平民様たちは何故貧しい生活を維持するために働いているのかと質問すると、アイリスが仕方なくやっている、ラクをした分ラク出来ないからと答える。己を窮地に追い込むことで道が開けるのかと感心するエーベルハルト。とても真似できたものではない、やはり平民様たちは偉大、尊敬していると語る。

 言い草に腹が立ったキャトラがエーベルハルトのマントを踏みつけて彼を転ばす。

 

 キャトラがカニカマを食べようとしている所を目撃したエーベルハルト。不気味な色をした物は何ですかと質問する。

 かまぼこをカニに似せた食べ物だと解説されると、かまぼこを知らないエーベルハルト。カニは一般食材なのになぜ似せる必要があるとキャトラに質問すると気分を味わっていると怒りながら説明される。

 見た目を変化させることで味に影響を及ばすというカニカマを興味深いと話すが、キャトラからはあげないと言われてしまうエーベルハルト。最後の一個であり、金持ちなのだから自分の金で購入するよう言われる。

 買うという概念を知らなかったエーベルハルト。金という概念も知らず、欲しいと言えば何でも手に入る環境だったと話す。

 それを聞いて物々交換でもいいと話すキャトラ。狙いはエーベルハルトが食べていた高級そうなクッキーだったが、彼が用意したのは貿易王がとある修道女から入手し、一世を風靡した奇跡の食材もやし、屋台王がとある祭りで入手した最高級の珍味普通のたこ焼き、カルメ焼きだった。

 狙いのクッキーを出してもらえず普通の食材を出されたキャトラはやはり自分で買ってと物々交換をなかったことにした。

 

 飛行島の草むしりをするために集まるエーベルハルトと主人公達。草刈り王の力を借りずに草をむしることに驚くエーベルハルト、そもそもなんのために草むしりをするのかと質問すると、アイリスから理由は特にないが見た目を良くしたいと回答される。理解できないと話すも、報酬のカニカマに釣られて草むしりに参加する。

 スコップを渡されると鋏でハーブやミントを収穫するのではと驚くエーベルハルト。

 草むしりを終えると、汗を流すことの素晴らしさに気が付くエーベルハルト。汚れた服を洗濯するというアイリスの親切に驚くと平民では普通の行為だとキャトラから言われる。

 張り切りすぎたあまり、腰を痛めるエーベルハルト。しかし、彼のおかげで池の周りがすっきりしたとアイリスからおかげで助かったと言われる。

 カニカマを報酬として貰うと、独特な甘み、カニに比べて弾力もあるとカニカマを気に入るエーベルハルト。

 カニカマはどこにでも売っていることを聞くと、最初はメイド王に手配してもらおうと考えるも思い直して、自分の足で買いに行くことを決める。これを受けてキャトラ達からは成長したと評価されている。

 

 小包を積ん荷車を引くエーベルハルト。カニカマをカニカマを買い占めており、美味しさを伝えようと王様の国でふるまった所、味が薄い、食感が悪いと評価が厳しかったことを話す。

 改めて自分も食べてみた所、草むしりの後よりも控えめな食感だったと話す。すると、キャトラからそれは感謝をしていないからだと指摘される。苦労が大きい程何かを得た時にありがたみが増すと言われ、アイリスからも草むしりの時に誰よりも頑張っていたと言われる。

 ありがたみを考えたこともなかったと話すエーベルハルト。すると、そんな自分はいったい何なのだろうと深く考え始める。

 生まれながらにして巨万の富と権力を得て、苦労とは無縁、目を背けてきたと自分を語るエーベルハルト。平民様や農民様に憧れを抱くだけで変わろうとはしなかったと自己否定を始めてしまう。

 自分をカニカマと同じ、見てくれだけで中身は無かったと語るエーベルハルト。全てを失った時に自分に価値はあるのかと思い悩む。僕(普段の一人称は余)は王様でも平民でもない何者でもないと思い詰める。

 

 主人公がルーンの光を放つと、それを粗末で地味で貧相、それでいて華やかで豪然たる光と語るエーベルハルト。

 体の内側が変わりたいと叫んでいると話して、王様として運命に流され裕福に生きるのか、平民として運命に抗い質素に生きるのか、答えは決まっていると語るエーベルハルト。

 変わりたければたった一歩踏み出すだけだとマントを踵で踏みつぶして前進しようとするエーベルハルト。そのまま、マントを引きちぎると最高級のマントが台無し、どれだけ働けば買えるだろうと王様を止めることを主人公達に告げる。

 平民として生きていくエーベルハルトの決断に対して、王様の暮らしは羨ましい気持ちもするとキャトラから言われると、このまま何もできない大人になるよりはいいと答えるエーベルハルト。

 苦しい未来が待っているかもしれないと語るキャトラにそれでもいいとみんなと触れ合ってそう思ったと語るエーベルハルト。

 平民として生きる決断をしたエーベルハルト、アイリスに炊事洗濯をキャトラにカニカマの正しい食べ方を、主人公に畑の耕し方を教えて欲しいと頭を下げる。

 時間は掛かるかもしれないが平民王になってみせるとエーベルハルトは宣言した。

 

終了。

 

・登場人物

エーベルハルト・ロイヤル
主人公&アイリス&キャトラ

 あらすじ参照。

 

王様の国の王様

 各部門のエキスパート。

 財産を管理する執事王、身の回りの世話をするメイド王、建築を担う大工王、貿易王、屋台王、草刈り王、エーベルハルトの張り切り王の存在が彼の発言から確認できる。

 

とある修道女

 貿易王ともやしを取引した修道女。

 特徴からミラだと思われる。

 

・用語

王様の国(レックスキングダム)

 燃ゆる水のルーン、希鋼のルーン、煙炭のルーンなどの恩恵で資源が豊富であり、世界有数の財力を持っている。

 貧しい生活を送ろうとも送れず、国民全員が王様となっている。

 暮らしは各分野のエキスパートである役割を持つそれぞれの王がより良い暮らしを保っている。

 

以上。