・登場人物
ヨシオ・ガーデンリーヴス
剣を背負った少年。自称勇者。ある日どこからか助けを求める声を聞き、その声の主を助けるために勇者になると決心した。声の主を探しながら魔物の討伐で生計を立てて旅をしている。賢い方では無くバロンから勇者にはカリスマが必要と説かれるも意味がわからずカリスマを店で買おうとしていた。出身の村には仕立て屋の幼馴染が住んでおり、幼少期には冒険等で服を破くたびに怒られるもその服を直してもらっていた。旅に出てからは助けを求める声が聞こえなくなっしまうものの、主人公の発したルーンの光によって微かに聞こえ、困っている人を助ける旅を再開する。
タツノシン・クロガネ
流れの傭兵。派手な着物を纏った隻眼の男。背中には大きな鯉の刺青が刻まれている。刺青は裏の組織である『組』に用心棒として雇われていた時に刻んだもので、この時の過去を業とし強く後悔している。改心し組織を抜けるきっかけになったのは一人の女性と出会ったこと。しかし、この女性は組を抜ける際のトラブルが元となり行方が掴めていない。その女性に自身の刺青と同じ登り鯉の意匠が刻まれた短剣を預けており、その短剣と思わしきものを使用する若い女の剣客の噂を耳にする。女性との間にできた娘ではと考えるが、同じ登り鯉を背負い続ければいつか会えると詮索はしなかった。
シャロン・スワロウテイル
ある国の王女であり剣士。キャトラや小鳥など可愛いものに目が無くよく悶絶している。治める国は武人の国であり自身にも気迫が必要とし可愛いものが好きだと公言することを躊躇う。公衆の面前で可愛いものを見ても取り乱さない様に我慢をする訓練をしようとするが、主人公のルーンの光と国の長が隠し事をするのは良くないというアイリス達の意見から素直に曝け出す覚悟をする。アイリスとキャトラからは可愛らしいとよく言われるも本人は否定している。
アヤメ・トウドウ
軍服を纏った少女。帝国軍所属の軍人。階級は少尉。無類の紅茶好きであり紅茶の話になると真面目な印象とは異なる崩れた表情を浮かべる。お茶自体が好きな様でウメコブ茶を飲む時も幸せそうな顔をしていた。兄達の影響で剣術を学び始めた。手合わせを名目にしつこく食事に誘ってきた男に「女は剣をやめ食事を作れ」と言われたことをきっかけに大尉に推挙されるも女性には前例がないと自身の性別への偏見に悩まされる。しかし、ルーンの光をきっかけに軍に入った当初の勇気を取り戻し大尉となる決意をする。
ヒュウガ・アスノ
赤い上着を羽織った屈強そうな青年。自称最強の格闘家。最強を超えた究極の格闘家を目指して旅を続ける。倒されても負けを認めず立ち上り、無敗を謳っているものの倒されていることをキャトラに指摘されている。子供の時に奴隷として売られた過酷な過去を持つ。格闘家を目指したきっかけは自分たち奴隷を商人の手から助け出してくれた武術の達人の老人の影響。ルーンの光によって死んでしまっていた老人と会話することができ、老人なりの激励をもらい改めて究極の格闘家への旅を続けた。
老人
ヒュウガの思い出に登場した。武術を極めた結果好敵手がいなくなってしまい、未来の好敵手を探すため各地の子供達を救い孤児院に送っていた。孤児院に送った後は特に武術を強制したりはしていない模様。寿命により死亡してしまうがヒュウガの前に幽霊として現れるも最初は微かな気配を放つだけだった。主人公の放ったルーンの光がきっかけになり彼と話すことができた。
ウィリアム・ハワード
執事。優麗な執事服を着こなした初老の男性。主人公に対し飛行島の主として服装や髪が乱れていると指摘し整える。主には気品と威厳が必要と主人公に説く。本来は他の使用人を監督する立場であるが、飛行島の人手は不足しているため掃除や給仕を一人でこなす。飛行島での仕事と新人のメイド教育を両立している。実はセイグリッド公爵という人物から飛行島が世界に及ぼす影響を調べる命を受け派遣されていた。主人公を飛行島の主として認め仕えることになる。
ラズィーヤ・ナグム
薄衣を纏った踊り子。妖艶な女性で妖しい仕草と言葉で主人公をからかう。このことからキャトラに嫌われてしまっている。酒場で踊り子をしている。アイリスに落ちてきた木材を精密なナイフ投擲で弾く。このことがきっかけで自身のナイフの技術は復讐のために磨かれたこと、恋人を殺した男へ復讐をするために酒場で情報収集をしていることをアイリス達に打ち明ける。恋人を殺した男は弱者を虐げるものから金を奪い人々に分け与える義賊。彼女の恋人は圧政を敷き多くの民を死に追いやった悪人とされ、多くの人々は死んで当然の男と評価していた。やさしかった恋人の一面を知る彼女は世間の声とのギャップに苦しも献身的に声をかけたアイリスや主人公のルーンの光から立ち直る。義賊はなぜ恋人を殺したのか、恋人は死んで当然の悪人だったのか、復讐ではなく真実を見つける決意を固める。
ハリム・マハマド
布で口元を隠した青年。冷たい威圧感を放ち、飛行島に降り立つも主人公達とは積極的に関わることはしなかった。主人公の血を吸おうとした蚊を遠方からナイフの投擲で殺すといった精密な技術と物騒な面を併せ持つ。飛行島に降り立った目的は主人公達が飛行島を悪事に使わないか見張るため。正義のため、弱者を虐げる金持ちを相手に戦い続ける義賊。奪った金を民に分け与えている。金の亡者であり民を苦しめていた男を殺したことを主人公達に告白する。再三の警告を無視され殺すしか道はなかったとするが今でも命を奪ったことが正解かどうか悩み苦しんでいる。明言はされていないが殺したのはラズィーヤの恋人だと推測できる。
・その他メモ
タツノシンが忍者の若い娘と仕事をし世話を焼いたと話すシーンがある。
主人公、シャロンとの稽古中に一本取るが、最後に手を緩めたことを不満に思われる。
帝国は紅茶の質と生産量は世界一(アヤメ談)
東の島国にウメコブ茶を飲む文化がある。
ヒュウガ、野生のコックと肉をめぐって死闘を繰り広げて引き分けとなる。